問題はコミュニケーション格差だ
賃金格差、所得格差が問題になることが多いが、
本当に問題なのは、コミュニケーション力の格差ではないか。
安定している日本型コミュニティ(←あったらしい)が急速に崩れてる中、
1人で生きていけるよ、と暮らしていた状況が一変し、
多様な人たちと接しなければいけなくなった。
お金がなくても人に頼れば生きていけるが、助けて、の一言が言えなければ、
どうしようもない。人にどうやってものを頼んだらいいのか、
お礼を言ったらいいのかが分からない。そんな人も多い。
人間関係がないところでは、お金で解決しなければならないが、
それもコミュニケーション力が欠けている状態では、
お金で解決できる領域は限られている。
コミュニケーション力のないところで、お金はあまり力を持たない。
自分の慣れているコミュニティ外の人たちと接したことがない人たちが、
歳を取ってくると、地域の人間関係やデイサービスや病院等、
何らかのコミュニティに属さなければ生きていけなくなり、
急にコミュニティの中に放り込まれる。
今まで自分の内側にこもって生きてこれたが、
介護の問題等で、突然いろんな人と接しなければならなくなった、
失職し仕事を求めて人と接する必要が出てきた、
そういった状況が急速に生まれているのではないか。
日本以外の国では当然のコミュニケーションスキルが、
なくても生きていける状況が、これまでの日本にはどうやらあった。
今はそんなに甘くない。
誰もが、コミュニケーション力を磨く必要がある。
簡単に傷ついて引きこもるのではなく、
タフに辛抱強く人とヤリトリできなくてはいけない。
でもどうやって?
これはもう、人に揉まれて、傷つけて傷ついて学んでいく他ない。