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謹賀新年


新年のお慶びを申し上げます。

新年は挨拶まわりを少し。とはいえ、

年配の方で、かつ普段会えない方に集中して。。

みなさんお元気で本当によかった。

元気な年配者は僭越ながらパターンが3つある。

1. 未来を見ている。あれをやりたい、これをやりたいタイプ

2. 未来はともかく毎日楽しく今を生きるタイプ

3. 全部忘れていくぞ、と割り切りタイプ

年の重ね方というのは沢山あるのだなという感じもするし、

自分で3つに分けたわけだけど、あまり種類はないのかな、という気もする。

全部忘れていくぞと割り切りタイプ(3)という方には

今まで3人にしかお会いした事がないが、もっと注目されてもいいのでは、

と思う。興味深い。

すぐに色々忘れてしまうので、会話の最中に何度も同じことを聞く。

家族から見たら認知症のように思えるから、

愉快なことではないかもしれないけれど、

認知症の状態とは

・自分で「色々覚えていようという気はない」と自覚している事

・受け答えの際、論点をしっかり掴み、鋭く返す事

が違う。

今までに3人だけお会いしたことがある。

何かを思い出そうともしない。

ほら、あの時のアレですよ、などと促しても、

「覚えてない、忘れた」と即答する。

昨日訪ねた佐野さんは、そういうタイプ。

あと2週間で89歳になる。が、何度言っても、

本人は同じように反応する。

「え〜89歳! 自分で驚いちゃうね」

学生時代から公私に渡って、ご指導いただいている。

名刺のもらい方から受け答え、人のお宅に入ったら靴下をはきかえよ、

自己紹介から講義のしかた、板書の取り方、何でも教わった。

「おカラダの調子はどうですか?」と聞くと、

「昨日のことは覚えていなし、明日の事も心配にならない。

 こういうのを健康っていうんじゃないかな」

こちらも聞きたい事を聞く。

「何かを忘れている、という事に不安はないですか?」

「思い出そうとするから不安なんだろうと思うよ。

 どうしても忘れちゃいけない事、あなた達が(今日)来る

 とかね、そういう事は、家族に言っておく。カレンダーに書いたりすればいい。

 家族は大変だろうな、とは思うけどね」

はじめて、こういうタイプの方にお会いした時には、

とっても親しくしていただいていたのに、数年ぶりにあったら、

僕のことを忘れていたのだ。

「ご無沙汰してます。コンラッドです」

「僕は数年前から、過去のことは覚えないようにしてるんだ。

 削除したと言ってもいいかな」

「え、あの時一緒にみんなで街を歩いたじゃないですか?」

「忘れた」

という感じだったから。思い出そうともしてくれない。

1や2のタイプの方だと、忘れていても「なんとなく覚えてる気がする」

のようにお答えになる。

さて、あっという間に、3時間が経って、

お酒も沢山いただいて、そろそろお暇しようかな、

という頃、佐野さんはニコニコしながら言った。

「本当を言えば、こうやって話していたって、

 あなた達が誰なのかもよく分からないんだ。

 ただ、ああいい人たちがいるなぁと思うだけ。幸せだよ。

 人生は素晴らしいね」

お会いしたことはないが岡本太郎さんの晩年の講演を聞いていると、

このタイプではないか。

 Konrad yuki hutter: 

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